大麻栽培をする上で栄養不足対策をボストン在住の先輩グロアーに教えてもらった

2023/05/17

どうも、大麻を育てるニューヨーカーことKei(@chill_5000)です。ちょっと前にボストン在住のグロアーの先輩「早巻吸兵衛さん(@SuuHayamaki)」に大麻栽培について色々質問したんですが、その中で「栄養不足」の話になって、後日わかりやすいツイートをしていたので初心者での分かりやすいように栄養素の解説をしたいと思います。

肥料については「肥料の記事」のカテゴリにまとめてるので興味ある人は読んでください。

また、この記事を読んでもらって”重金属系を自分で混ぜるのはちょっと怖いのでやらないです”とコメントをもらった。重金属系入れる時は気をつけなされや!

植物を育てる際に必ず必要な3つの要素

植物を育てる際に代表的な栄養素はN-P-K(窒素-リン酸-カリウム)の3つ。植物の成長と健康に不可欠なマクロ栄養素と言われている。ただし、植物の成長には他にもマイクロ栄養素(ミネラル)が必要でカルシウム、マグネシウム、硫黄、鉄、マンガン、亜鉛、ホウ素、モリブデン、銅などが含まれる。

栽培に必要な基本的な栄養素の元素記号

ツイート内で書いてある元素記号を1つずつ分かりやすく紹介して、対策も書くけど実際に使用する際は、植物の状態や土壌の栄養状態をチェックし、適切な量を調整する必要があるのをお忘れなく。また、水に溶かす場合もあるけど、今回は土に混ぜる場合で解説する。

あと化学薬品を使えば簡単に補えるケースもあるけど、自分たちは有機で追肥をしたいので今回は有機肥料を使った対策で紹介する。

N (窒素)

窒素は大麻の葉の成長や葉緑素の生成に必要な栄養素。葉緑素は光合成を行うために重要な物質で光合成が上手くいくと元気に育つが、逆に窒素が不足すると葉が黄色くなり成長が遅れる。

追肥方法としては鶏糞や牛糞などの動物性肥料を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。動物性肥料(鶏糞や牛糞)は土の量に対して約5-10%を目安に混ぜて、豆類や緑肥は土の量に対して約10-20%が目安。

P (リン)

リンは植物の根の成長や花・種子の発達に重要な栄養素。リンが十分にあると、植物はしっかり根を張り、花や種子が豊富になるが、逆にリンが不足すると成長が遅れたり収穫量が低くなることがある。

追肥方法としては骨粉やバットグアノ(コウモリの糞)などのリンの供給源を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。骨粉やバットグアノ(コウモリの糞)は土の量に対して約1-2%が目安。

K (カリウム)

カリウムは植物の水分バランスを整える役割があり、光合成の効率も向上させる栄養素。カリウムが足りないと、葉の先端が枯れたり、成長が遅れたりする。

追肥方法としては木灰やバナナの皮や緑藻粉末などのカリウム源を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。木灰やバナナの皮は土の量に対して約1-2%が目安。

Mg (マグネシウム)

マグネシウムは光合成に重要で、葉緑素の生成を助ける栄養素。マグネシウムが足りないと、葉の縁が黄色くなり、光合成がうまく行かなくなる。

追肥方法としてはドロマイト石灰やエプソムソルトなどのマグネシウムの供給源を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。追肥方法としては鶏糞や牛糞などの動物性肥料を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。エプソムソルト(硫酸マグネシウム)は土の量に対して約0.1-0.5%が目安。

S (硫黄)

硫黄は植物のタンパク質やアミノ酸を作るのに必要な栄養素。硫黄が不足すると、葉が薄くなり、成長が遅れる。

追肥方法としては硫黄粉末を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。硫黄粉末は、土の量に対して約0.1-0.5%が目安。

Ca (カルシウム)

カルシウムは植物の細胞壁を作り、根や茎を強くするのに役立つ栄養素。カルシウムが不足すると、茎が弱くなり、成長が遅れることがあります。

追肥方法としては卵の殻や貝殻、ドロマイト石灰を土に直接混ぜ込む。卵の殻や貝殻は土の量に対して約1-2%を目安に混ぜ、ドロマイト石灰は土の量に対して約0.5-2%が目安。

Fe (鉄)

鉄は光合成に必要な酵素を作るのに役立つ栄養素。鉄が足りないと、葉が黄色くなり、成長が遅れる。

追肥方法としては鉄分を含む肥料や液体の鉄サプリメントを水に溶かして散布する。鉄分を含む有機物質として、コーヒー粉があります。土の量に対して約0.5-1%が目安。

Mn (マンガン)

マンガンは植物の光合成や酵素の活性化させる栄養素。マンガンが不足すると、成長が遅れることがある。

追肥方法としてはマンガンを含む有機肥料や液体のマンガンサプリメントを土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。マンガンの供給には茶殻やコーヒー粉を使用できる。土の量に対して約0.5-1%が目安。

Zn (亜鉛)

亜鉛は大麻の成長と発育に重要な役割を果たす栄養素。特に酵素の活性化とタンパク質の生成に重要で、これらは植物の健康と成長にとって必要不可欠。亜鉛が不足すると、新しい葉が小さくなったり、葉脈間の黄化が見られたりする。

追肥方法としては亜鉛を含む有機肥料や液体の亜鉛サプリメントを土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。粉砕したオイスターシェルやパインニードル(松の葉)を使って供給できます。土の量に対して約0.1-0.5%が目安。

B (ホウ素)

ホウ素は植物の細胞壁の形成と成長、そして花粉の形成と生育に重要な栄養素。ホウ素が不足すると新しい成長が妨げられ、収穫量が減少する可能性があります。

追肥方法としては有機的なホウ素源として、ホウ酸やソルボール(ホウ素を含む肥料)を土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。ホウ素は、硼酸(ボラックス)を使って供給できます。土の量に対して約0.01-0.1%が目安。

Mo (モリブデン)

モリブデンは窒素の固定と利用に重要な栄養素で、これは植物の健康と成長に必要。モリブデンが不足すると植物の成長が遅れ、葉が変色する可能性があります。

追肥方法としてはモリブデンを含む肥料や液体のモリブデンサプリメントを土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。モリブデンは、豆類の植物を緑肥として使用することで供給できます。土の量に対して約0.01-0.1%が目安。

Cu (銅)

銅は植物の多くの酵素の機能に重要な栄養素で、植物の色素の形成にも関係する。銅が不足すると、葉が変色し、植物の成長が遅れる可能性があります。

追肥方法としては銅を含む有機肥料や液体の銅サプリメントを土に直接混ぜ込むか、水に溶かして散布する。銅は粉砕したオイスターシェルやシーライム(海藻類)を使って供給できます。土の量に対して約0.01-0.1%が目安。

肥料過多に要注意

肥料過多とは植物に必要以上の肥料や栄養素が与えられてしまう状態のことを言う。肥料過多になると色々障害が発生する。また肥料過多になった場合はたっぷりの水を与えることで余分な栄養素を洗い流す(ただし、根腐れを引き起こさないように注意)か、極端な肥料過多の場合は取り出して、根を水で洗い、過剰な肥料を含んだ土から新しい適切な土と肥料で植え替えをするのが良い。鉢替えは大麻草に大きなストレスを与えるから注意。

栄養素のバランスが崩れる

ある栄養素が過剰に与えられると他の栄養素の吸収が妨げられることがある。

根の損傷

過剰な肥料は、根の細胞を損傷させることがあります。これが原因で、根が水や栄養素を吸収しにくくなることがある。

葉焼け

葉の先端や縁が枯れる現象が起こることがあります。これは、過剰な栄養素が葉の細胞を損傷させるため。

成長の停滞

栄養素の過剰摂取によって、植物の成長が停滞し、収穫量が減ることがある。

栄養素の勉強って学生時代にした覚えがあるけど、覚えてない人が自分含め多いと思うから大麻栽培を今からする人は再度勉強しなおそう!また、早巻吸兵衛さんが言う通り、肥料不足と言うよりか温度管理やpH管理できてなくて植物が栄養素を吸えないケースの方が多い場合もあるからこっちも合わせてチェック。

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